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竹炭は小さな孔が無数に存在するハニカム構造となっています。
この無数の孔の正体は、根から水分や養分を吸い上げる仮導管が炭化収縮してできたマクロ管とその内壁に存在する更に細かいミクロ管です。このマクロ管とミクロ管はすべて外部に通じています。
ちょうど、非常に目の細かい管を束ねたフィルターのような構造になっているのです。
このマクロ管とミクロ管の内部表面積は、竹炭1gあたり約300uにもなります。
この無数の孔(微細管フィルター)が竹炭のすばらしい特性の源となっているのです。
また、竹炭は天日干しなどの外部エネルギーが加わると吸着していたものを放出する還元性をもっており、人工的に造られた活性炭との大きな違いはこの還元性にあります。
竹炭に用いられる竹は、淡竹(ハチク)、真竹(マダケ)、孟宗竹(モウソウチク)がよく使われ、黒炭として炭焼きされます。また、用途に合わせて同じ釜で低温度炭(400℃)、中温度炭(600℃〜700℃)、高温度炭(1000℃)で焼き分けが可能なのが大きな特徴です。
ちなみに当社の竹炭は、吸着専用として中温度炭(約700〜850℃)の範囲で炭焼きされます。
竹炭として炭焼き工程は、まず燻煙作業からはじまります。これは水蒸気を釜の内部で回流させながら乾燥させるもので釜の温度を1.5℃程度づつ上げながら3〜4日かけて行います。つぎは炭化作業で、竹炭の用途に合わせて釜内温度を調節しながら40〜50時間ほどかけて炭化します。そして煙突から出る煙が無色になったら釜口や煙突を石や粘土で塞いで釜を密閉状態にして鎮火し、4〜5時間ほどかけて精錬、冷却します。
竹炭は、ガス吸着力や抗菌力に優れているので、消臭や水質浄化などを目的とした商品(消臭剤やフィルター、寝具など)に適しています。対して備長炭は、炭が硬く火もちが良いこと、硫黄分が少なく臭いがないこと、燃料ガスに水分が少なく、白い灰分(セラミックス)が膜となって表面を覆っているため赤外線を多く放射するため、焼きもの料理に使うと臭みがなくパリッと焼きあがるなど多くの優れた燃料特性をもっています。ですから料理の世界では備長炭が好まれています。ちなみに竹炭は火付きは良いので燃料用としては良いのですが、タール分が多く立ち消えしやすいのであまり向いていないようです。竹炭と備長炭、それぞれ用途が違うんです。
竹炭の無数の孔(微細管フィルター)が空気中の汚れや臭いの元となる有機物を効果的に吸着します。また、シックハウス症候群の原因と言われる化学物質(ホルムアルデヒド)の除去にも有効であることが試験の結果明らかとなりました。また、空気中の湿度が高いときは湿気を吸収し、逆に湿度が低いときは放出する調湿効果にも優れています。
※ 検査 : (財)日本繊維製品品質技術センター/(財)化学繊維製品検査協会
竹炭のもつ抗菌効果は菌類の繁殖を抑制する抗菌抑制効果です。(殺菌・滅菌効果とは異なります)
なぜ、竹炭に抗菌抑制効果があるのでしょう?それはPH値と大きく関係があります。竹炭をはじめ木炭のPH値は、弱アルカリ性〜アルカリ性なのです。菌類は弱酸性を好みます。ですからアルカリ性物質の環境下では菌類が繁殖することができない・・・だから抗菌抑制効果がある!ということなのです。
竹炭は他の木炭には含まれない活性珪酸という強い抗菌力をもつ物質を含んでいます。
※ 検査 : (財)日本繊維製品品質技術センター
炭の基本構造は、小さい炭素結晶が不規則に並んだ無定型炭素ですが、炭化温度が上がるにつれて結晶化が進み大きな結晶に成長します。これはグラファイト構造と呼ばれ、層と層の間をπ(パイ)電子が動き回り、電気を伝えやすくします。よく炭化した炭は電気をよく通します。この通電特性により、炭がアースとなって静電気を除去してくれます。実際、炭の精錬度を測定する装置もこの通電特性を利用したものです。
空気中にはマイナスとプラスのイオンが存在し、空気が汚れていて湿度が高いときはプラスが多く、逆に空気が澄みきって湿度が低くすがすがしいときはマイナスが多くなる傾向にあります。森林や滝の周辺などは空気イオン化現象によりマイナスイオンが多く存在しているといわれています。竹炭はこのマイナスイオンを、空気イオン化現象という現象によって発生します。空気イオン化現象とは、水分子が強制的に分離されるときにマイナスの電子を放出する現象のことです。滝などでは水が高いところから落下して水分子が分離し、マイナスイオンを多く発生します。また森林などでは、植物が呼吸することによって空気中の水分子を分離しマイナスイオンを発生します。世の中のマイナスイオン発生装置の多くは、植物の呼吸に似た霧吹き方式でできています。ご家庭にある霧吹きでも同じ現象が起こり多少なりともマイナスイオンは発生します。では、なぜマイナスイオンが人体に良いと言われているのでしょうか?人間の体をコントロールしているのは自律神経とホルモンです。自律神経には交換神経と副交換神経があります。精神の興奮を高めようとするのが交換神経で、逆に穏やかにしようとするのが副交換神経です。この2つの神経バランスが崩れると精神の不安定状態をもたらし、神経や筋肉などの生体組織へ悪影響を及ぼし、様々な慢性疾患が出てきます。この自律神経などの神経伝達は超微弱な電気信号によって行われます。人体がプラスあるいはマイナスの電子に偏っていては、電気信号の伝達が円滑にいきません。プラスとマイナスが同数で配列よく並んでいる状態が最もこの電気信号が円滑に伝達されます。ところが現代人の生活環境には、塵や埃、排気ガスなどプラスに帯電している電子が多く存在しています。つまり人体もプラスに帯電していることが多いのです。ですから近年、マイナスイオンが脚光を浴びているのではないでしょうか。マイナスイオンは、この生体組織を形成している細胞の膜電位に好影響を与え、神経伝達を円滑にし、細胞膜の物質交換を促進したり新陳代謝が活発になり自律神経の安定を促進します。
炭の灰分(セラミックス)は2〜3%で赤外線を放射します。
赤外線には、近赤外線(780μm〜3μm)/中赤外線(3μm〜15μm)/遠赤外線(15μm〜100μm)があり、温熱効果があることから「熱線」とも呼ばれています。
「竹炭を飲料水や炊飯につかう」というのは竹炭の代表的な使い方のひとつですが、ではなぜ良いのでしょう?これは水分子の集まり(クラスター)と大きく関係があります。水というのは水分子がいくつか集まったクラスターというものを形成しています。そのクラスターが竹炭の微細管を通ることで、より小さな集まり(クラスター)に分解されます。そして水は口あたりが柔らかくなりおいしく感じます(ミネラル分が溶け出すというのも要因のひとつ)。またクラスターが小さくなれば水が沸騰する時間が早くなってご飯がふっくらと炊き上がるというわけです。
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